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Blog 2013年4月アーカイブ

交通事故 任意保険の契約内容について

むち打ち症の頸椎捻挫やその他の部位の打撲や捻挫で、当院に通院される患者様は、症状の個人差はありますが、3-6ヶ月で治癒に至る方が多いです。

しかし、中には重篤な症状で、上記の治療期間に治癒されない方もいらっしゃいます。

治療が長期化した場合は、任意保険会社の担当者から治療の打ち切りを宣告されることがあり、「これ以上、治療しても症状が改善しなければ、症状固定として後遺障害診断書を医療機関からもらってきてください。」と言われることがあります。

後遺障害診断書とは: 交通事故によりむち打ち症などのけがをした時に、痛みやしびれなどが残り、これ以上、治療を続けても改善が見込めず、症状が残存するような場合は、症状固定になったと言います。

そして、後遺障害認定(1-14級)手続きを取ることになります。

この診断書が作成されると、書類に記載される症状固定日より後は、治療費などが保険会社に請求できなくなります。

保険会社は、治療期間をなるべく短く済ませ、治療費や慰謝料などを少額に抑える様に努めます。

被害者だからと言って、本人の納得できるまで治療を受けられるとは限りません。

しかし、痛みやしびれなどの症状が残存したままでの家事や職場復帰をすると、家族や職場に負担を強いることになる事もあります。

その様な時に、「あと数か月治療させて下さい!」と保険会社に頼んでも、「いいですよ。」と言ってくれることは少ないと思います。

保険会社の対応してくれる担当者もビジネスですから、当然だと思います。


保険会社との交渉が困難な時は、弁護士に依頼すると良いでしょう。

ただ、弁護士費用は、依頼する案件や交渉が長期に及ぶ場合、いくら費用が掛かるのか分かりませんので、任意保険に加入されている方は、補償内容を見直し、弁護士費用補償特約(保険金額300万円までが多いようです)を付加することをお勧めします。

弁護士は交渉のプロですから、本当に必要でもう少し加療すれば良くなると見込める場合は、医療機関と保険会社の間に入って交渉してくれます。(注意: 弁護士に依頼すれば被害者の思い通りになるということでは、決してありません)

当院の交通事故の患者様にも、この弁護士費用補償特約を利用し、6ヶ月の治療後、さらに2か月の治療期間を認めさせ、その後の症状もかなり改善され、社会復帰された方もいます。


毎日、車を利用される方は、任意保険契約期間の途中でも、補償内容を見直されてはいかがでしょう?


鶴ヶ島市 ふじみ接骨院

手首の痛み 若木骨折

Mizumura_Naoto_20130315185543_1857550.jpg鶴ヶ島市 中学1年生。
手首の痛みを訴えて、来院されました。


【初検】
サッカーの練習中にバランスを崩し、転倒した際に右手を地面に強打した。
患部の腫れや出血斑は無く、手関節より3cm近位で限局性の圧痛が認められました。


        前腕部の超音波長軸像


受傷日の他院レントゲン検査では、骨に異常無しで、捻挫の診断でしたが、患者は翌日も学校の制服のボタンをかけることも困難だったため、当院に来院されました。

超音波観察したところ、上画像の骨の線状高エコー像(赤線)が、矢印の所で角度が変わっている様子が認められました。

これは、小中学生にみられる「若木骨折」といいます。
若木骨折とは: 長管骨にみられ、若木を折り曲げた様な状態に似ていて、骨が単に屈曲した骨折です。

後日、精査を依頼しているクリニックで、レントゲン検査の結果、骨の角度が変わった部位(画像の赤線、矢印)で骨折が確認されました。

この若木骨折は、スポーツ障害(外傷)などでも多く診られますが、見逃しやすい骨折の1つでもあります。

【処置】
通院、理学療法と約3週間の固定にて治癒しました。



鶴ヶ島市 ふじみ接骨院



足の痛み 種子骨障害

Sanada_Daichi_20130420111919_1123490.jpgSanada_Daichi_20130420111919_1124250.jpg
    
    拇趾内側種子骨 超音波長軸像          拇趾外側種子骨 超音波長軸像


坂戸市 中学1年生男子。陸上部に入部してから、長距離走を毎日やることになりました。自主トレーニングでは、毎朝の3km走は欠かしていません。1週間前より、左拇趾裏に加重痛が出現しました。

【原因】
種子骨とは: 足部では、第1中足骨頭下部に、内側と外側に2個あります。内側は、拇趾外転筋、短拇趾屈筋の内側頭、外側は拇趾内転筋、短拇趾屈筋の外側頭の腱内に存在し、関節運動の支点、腱の摩擦や圧迫力を和らげ、また、腱のけん引力の方向を変えるなどの機能を持っています。

これらの種子骨は体重の負荷で強い力を受け、しばしば炎症を起こします。男子は、陸上部入部と共に、今までよりも走る距離が増加し、オーバーランニングが、足部の負荷や痛みに影響していると思われます。

左上のエコー画像は、内側種子骨の骨表面が、不整になっている(赤線の重なり、矢印)様に認められます。この部位を圧迫すると、疼痛が出現します。

また、右上のエコー画像は、外側種子骨で、表面が滑らかな線状に描出されている(赤線、矢印)様に認められます。この部位を圧迫しても、疼痛はありません。


【対処法】
ランニングの休止を指導し、通院加療を開始しました。また、シューズの選定、ランニングフォームやコンディショニング(柔軟性)などの改善も必要だと思われます。また、2週間後に、超音波観察を実施予定です。


鶴ヶ島市 ふじみ接骨院



膝の痛み ベーカー嚢腫(包)

Watanabe_Toyoko_20130326173051_1732590.jpg  川越市在住、60代女性。2か月位前から、膝の鈍痛が気になりだしました。

【原因】
暖かくなり、家庭菜園を始め、しゃがむことが多くなりました。しゃがんだ際に、特に膝の後ろに圧迫感があり、腫れているような感じがしていました。以前も同じようなことがあり、近隣のクリニックでレントゲン撮影を行ったが、異常はありませんでした。
当院で、超音波検査を実施し、左画像の赤線の囲みが描出され、「ベーカー嚢腫」と推測されました。                  

         左膝窩US長軸像 

ベーカー嚢腫とは: 膝裏の膝窩滑液包が炎症を起こし、関節液が過剰に貯留することで、大きな嚢胞となります。繰り返しの膝への負担、スポーツ障害、慢性関節リウマチ、変形性膝関節症が合併し発症することがあります。

【対処法】
一般的に関節症の炎症が鎮静されると、嚢腫も縮小、消失することが多いです。当院にて、数週間、理学療法を実施しましたが、大幅な縮小は診られず外科クリニックへ精査を依頼しました。「ベーカー嚢腫」と診断され、穿刺で淡黄色粘稠性関節液16ccを排液されたと報告を頂きました。

【経過】
日常生活の繰り返しの負担にて、同部位に関節液が何度も貯留することもあるため、当院にて施術継続中です。 


鶴ヶ島市 ふじみ接骨院
 

膝の痛み 半月板損傷

サッカー日本代表DF 長友佑都(インテル、ミラノ)選手が、14日のカリャリ戦で、左膝、外側半月板を断裂。復帰まで数か月から半年などと報じられています。


半月板損傷は、スポーツ外傷の中でもサッカー、ラグビー、柔道などのコンタクトスポーツ、交通事故や労働災害で多く発生することが知られています。


半月板は、膝関節内の内側と外側にある軟骨で、膝の動きを滑らかにし、衝撃を吸収するクッションの役目をしています。


外側半月板損傷: 膝屈曲位で大腿骨を外側に捻った時、急に膝を伸展すると、半月板は前後に引き伸ばされ、中心近くの横断裂か斜断裂をきたします。


自覚症状としては疼痛、腫脹、膝折れ現象 giving way、歩行障害 などが見られ、他覚的には可動制限、筋委縮、嵌頓、水腫、圧痛などが現れます。


プロアスリートを除く、一般の方は、日常生活や仕事に支障をきたす場合は、手術の適応となることがあり、あまり支障がない場合は、保存的に治療を行います。軽症であれば、サポーターやテーピングなどの補助補強、疼痛軽減目的でのリハビリテーションを行います。また、筋萎縮予防や疼痛の軽減を目的として、大腿四頭筋、膝関節周囲の理学療法も実施します。


最近では、サッカー日本代表の本田圭佑選手、西武ライオンズの中村剛也内野手らも膝の手術を受けています。
彼らの早期の回復と復帰、活躍を願っています。


鶴ヶ島市 ふじみ接骨院
  


足の痛み、足底腱膜炎

他院で「足底腱膜炎」と診断された40代の女性が来院されました。
足底腱膜炎: 当院HPの「お悩みの部位と症状-慢性的な痛み-足」をご参照ください。

【原因】
ダイエットの為、鶴ヶ島、坂戸市内を毎日ウォーキング、週1-2回のランニングを、1か月程前より始めた。おそらく、急激に始めたことによるオーバーユース(使い過ぎ)で足底腱膜に炎症をきたし、症状が出現したものと思われます。

中には、中年以降に誘引なく生じるもの、あるいは、入院で長期臥床後の歩行開始により、一過性に出現するものなどがあげられます。


【対処法】
一時的に運動を休止した方が良いのですが、この女性はウォーキングを休みたくない(ランニングは休止)ということで、ウォーキングフォームや姿勢、ウォーキング前後の全身、特に足底やふくらはぎのストレッチ、アイシング、消炎鎮痛剤の貼付などを指導いたしました。


【経過】
起床時の足に加重した時の痛みがなくなりましたが、引き続き、当院での理学療法を施療中です。


鶴ヶ島市 ふじみ接骨院




股関節の痛み

妊娠8か月の妊婦さんと出産後2か月の患者さんが来院された。
お二人とも股関節痛を訴えています。
特に既往歴はなく、1-2か月前から気になりだしたとのこと。

【原因】
 1)妊娠、出産期は、ホルモンのバランスが変化して「突発性」の関節炎を引き起こすことがあります。妊娠、出産期には、特発的に肘、手関節痛、関節炎が起きたり、手指屈筋腱の腱鞘炎が起きたりすることが知られています。
 2)出産期は、お腹が出てくることにより、骨盤の前傾が強まります。そして、腰背部の起立筋群、股関節伸筋、屈筋群が緊張することによる筋の痛みが出現し、股関節の内圧も高まって疼痛を引き起こす事が考えられます。

お二人とも、上記の原因が同時(徐々)に重なって、症状が出現したと思われます。

【対処法】
 ホルモンのバランスは産後、徐々に戻ります。骨盤の前傾と股関節の内圧は、適切な理学療法により軽減してあげることが必要です。

【経過】
8か月の妊婦さんは、日常生活中にマタニティーバンドを着用し、骨盤の前傾が強まらない様にサポートしています。
出産後の患者さんは、上記の筋の緊張が緩和されてから、すぐ股関節痛が軽減しました。


鶴ヶ島市 ふじみ接骨院


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