左肘関節 超音波長軸像 右健側
坂戸市3歳幼児。
【原因】
家の中で遊んでいて転倒した模様。(転んだところは誰も見ていませんでした。)
初診時は左手首に湿布を貼っていました。お母さんによると、受傷は昨夜で、
痛みのため、あまり眠れなかった様子。診察時は寝ていました。
触診時に手の平を上方向に捻ると、痛みで「ワーン」と泣いてしまいます。
超音波観察を行っても、痛めたであろう箇所を特定できません。
寝ている為、圧痛も確認できず困ってしまいましたが、もう一度手の平を上にして
肘を屈伸したところ、肘に「カクッ」とした整復音を触知。
肘内障(幼児の肘の脱臼)でした。
肘内障とは、2~5歳の幼児に発生することが多く、手を急に引っ張ったり転倒
した時に、前腕の橈骨が輪状靭帯から抜けてしまう亜脱臼の状態です。
整復後は、手の平を上にしても泣かず、念のため超音波観察を行ったところ、
右上画像の健側(痛みの無い側)と比較して、左画像の輪状靭帯(白矢印)は
損傷を受けたためか、少々不鮮明です。
また、周囲の筋は、(左右の画像の描出した場所が若干違うことを考慮しても)
一日経過していることもあり、腫れている様子(赤矢印)が認められました。
【処置】
整復後は、肘をアイシングし、包帯で固定しました。
【経過】
翌日は、いつもの元気な様子で、手にはお気に入りのヒーロー者のおもちゃを
持って来院。
肘は、痛みもなく良好でした。
鶴ヶ島市 ふじみ接骨院