患部外観写真 右手根管 超音波短軸像
川越市50代女性、主婦。 指の痺れ、手根管症候群、正中神経麻痺。
【原因】
患者さんは、重い物を運ぶ仕事を長年続けており、3年位前から右手指の痺れが始まりました。
ご家族の紹介で当接骨院へ来院された時には、左上写真の丸の囲みのように右母指の筋肉の膨らみが無くなり
短母指外転筋(正中神経支配)が萎縮していました。これは猿手という状態です。
超音波観察したところ、正中神経が扁平に肥大している様子が認められました。(右上画像の赤線。) ただ、
健側の正中神経と比較したところ健側も痺れがあり、左正中神経も右ほどではありませんが、
肥大が進行している様子でした。これらの症状は、手根管症候群と呼ばれています。
手根管症候群とは、手首にある手根管というトンネルに、正中神経や血管、指を曲げる屈筋腱が一緒に通っており、
このトンネル内で正中神経が圧迫されると手指が痺れる症状を言います。
手根管症候群の原因は、手首の骨折などのけが、加齢による変形性の関節症、糖尿病、甲状腺の病気、妊娠出産期や
更年期の女性のホルモンの乱れなどにより手根管の中が腫れて正中神経が圧迫されて起こります。
【施術】
この患者さんは毎日仕事をしている為、手術は絶対にしたくないという事です。まずは手根管を通っている
硬く腫大している屈筋腱(浅指屈筋腱、深指屈筋腱)を柔軟にし、細くしなければなりません。
3年もの間痺れが続いている為、痺れがなくなるまでは長期を要することが推測できますが、神経の圧迫を緩和する
理学療法を継続していきます。
鶴ヶ島市 ふじみ接骨院