手関節の軟骨、筋、腱、靭帯、神経が使い過ぎや加齢によって負担がかかり、手首や手指の運動が困難となります。
症状
手関節の上下回旋運動、手指の把握動作によって痛みが出現します。手根管症候群は、手首を通る神経が使い過ぎによって炎症が起こり、しびれや知覚鈍麻、痛みが出現します。下のエコー画像は、左画面の尺骨神経の直径が(1)2.6mm(2)4.5mm,右の尺骨神経は正常で(3)2.1mm(4)3.8mmで、右の方が長年負担がかかり太くなっています。
どんなタイプに多い?
手を酷使する仕事や細かな作業をする趣味などを長年されている人に多くみられます。手根管症候群は、ホルモンバランスの乱れによる妊娠出産期や更年期の女性、神経の感受性が高まる糖尿病や甲状腺の病気、アミロイドというたんぱく質が靭帯や腱に付着し神経を圧迫することがある長期間の人工透析患者などにもみられます。
治療
手の使い過ぎによる悪化を防ぐため、安静に努めます。また、手関節の筋、腱、靭帯を柔軟にし、手首の負担を軽減させる理学療法を行います。
右手根管症候群(尺骨神経麻痺)エコー画像
左手根管(正常)エコー画像